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【ハイパーインフレ】ジンバブエが遂に自国通貨(ジンバブエドル)を廃止へ!

あり得ないほどのハイパーインフレを起こしたことで
色々な意味で有名な、ジンバブエの通貨「ジンバブエドル


ネット上では、1000兆ジンバブエドルと言った紙幣までがネタとして
販売されていたりもするのですが、極限までインフレ化したジンバブエドルの
暴落は遂に、ジンバブエドル通貨の廃止までに至ったようです。

100兆ジンバブエドル 100000000000000ドル ハイパーインフレ ジンバブエドル 紙幣
※ネットで購入できる、1000兆ジンバブエドル紙幣。右上の数字の桁があり得ない状態に…w

2008年から、あまりにも価値がなくなってしまったことから
自国通貨の代わりに、ドルや南アフリカの通貨・ランドを国内通貨として
運用してきたため、実質存在するだけの状態のジンバブエドルでしたが
その状態に遂に終止符が打たれる結果となりました。

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17・5京ジンバブエドルがたったの…

自国通貨を廃止することを決定した、ジンバブエ準備銀行(中央銀行)ですが
もちろん、ジンバブエ国内の銀行口座にはまだジンバブエドルが存在します。


そこで、ジンバブエドルとして残っている残高をドルに交換するといった
対応を行っていますが、やはりハイパーインフレしてしまった
紙くず同然のジンバブエドル。そのレートがすさまじいことになっています。

ジンバブエが自国通貨を廃止、17.5京ドルを5米ドルに交換

[ハラレ 11日 ロイター] – ジンバブエ準備銀行(中央銀行)は11日、事実上価値のなくなった自国通貨を公式に廃止し、銀行口座に残っているジンバブエドルを来週から米ドルに交換すると発表した。

同国は2008年に5000億%のハイパーインフレを経験した後、2009年から自国通貨を使うのをやめ、代わりに米ドルや南アフリカの通貨ランドなどを使用してきた。
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米ドルとの交換レートは、残高が17.5京ジンバブエドルまでの銀行口座に対し、受け取れるのはわずか5米ドル(約620円)。これを超える残高については、3.5京ジンバブエドルに対して1米ドルに交換される。


175,000,000,000,000,000ジンバブエドル=5ドル

もはや笑うしかありません。
記事にもある通り、35,000,000,000,000,000ジンバブエドルが1ドルです。
なんだか桁が違いすぎて、実感が湧きません。


ジンバブエがここまでのハイパーインフレを経験したのは
ムガベ大統領の政治的失策が大きな原因となったのですが
それ以前は、ジンバブエはアフリカ諸国の中でもかなり裕福な国でした。

ムガベ独裁とハイパーインフレーション

何故このような事態になったのか、ムガベ大統領就任以降、現在に至るまでの流れを以下に簡単に示す。

ムガベ大領領就任、黒人と白人の融和政策
白人大規模農家の効率的農業により、農産物の輸出好調
教育・医療に資金投入 → 識字率はアフリカで最高!
1997年、アジア通貨危機発生 → 主要貿易相手国がアジア諸国だったためジンバブエ経済も失速
IMF「支援するから公共サービス縮小しろ」 → 国民は不満
コンゴ内戦勃発 → 1999年、コンゴ政府支援と地下資源目的で派兵
現地で反対運動が起きるなど混乱を招く
派兵にかまけすぎて国内の経済・医療・教育などが悪化
2000年、「(植民地時代に強奪された)白人の土地資産を黒人へ強制的に無償で権限委譲しろ!」法案
更に「外資系企業は保有株式の過半数をジンバブエの黒人に譲渡しろ!」法案
白人農業主・外資系企業「じゃあもう安値で資産売ってトンズラします」
農場の経営ノウハウ継承されず → 農業崩壊、外資不足
物資を輸入していた外資系企業撤退 → 物資不足
事態を憂慮したイギリスなどが海上封鎖 → 工業部門打撃
物資が足りない! そこで対策として「物資を持つ者は絶対に市場に売れ!」法案
強制売却でさらに物資不足が深刻化。需給のバランス崩壊で物価高騰
物価が高い? それなら「物資を絶対に安値で売れ!」法案
調達コストより安値で売ることで利益の出なくなった国内企業がバタバタと倒産
失業率も治安も悪化、当然国民は激怒。選挙でムガベ不利に
野党を弾圧・制裁、得票率操作。野党連立の動きが出ると野党本部を強制家宅捜索
ムガベ独裁続行も、国際社会の非難と止まらないインフレを前に野党との協議開始
新内閣の閣僚を与野党で二分する連立が奇跡的に合意される
ところが閣僚の配分で対立発生、暗礁に乗り上げる
ムガベ大統領が改憲案を公表、2009年2月与野党連立政権樹立
直後のムガベ大統領誕生日祝賀会(2400万円をかけて開催)にて「白人農地収用を引き続き推進」発言

このように、ムガベ大統領のとった過度な黒人重視政策や、経済悪化に際しての致命的な失策が、現在の状況を招いたと思われる。現在治安の悪化から衛生面も最悪の状態にあり、1000人以上がコレラで死亡するなど混乱状態が続いている。また国連によれば、失業率は推定94%、国民の半分以上が食糧不足の状態にあるという。


経済崩壊から、非常に国としてももろくなってしまったジンバブエ。
ただ、経済崩壊は別にジンバブエだけではなく、他の国でも起こる可能性は十分ある
というのが、色々と恐ろしさを感じる話では有ります。


ただ、2012年にジンバブエを旅した記事がGigazineにて掲載されていますが
その写真を見る限りでは、ある程度持ち直したという感もあります。


参照URL:アフリカ諸国との格の違いを見せつけられたジンバブエの現状


2014年には、日本円がなんと法定通貨として使えるということが決定されても居て
日本以外に、日本円が使える唯一の国となっています。
ただ、あくまで他の通貨が買えない代替で制定されているだけとも言われており
実際に日本円がジンバブエの地で使えるかは不明です。

ジンバブエで日本円が法定通貨に ハイパーインフレってこうなる

 ジンバブエの中央銀行は2009年にジンバブエドルを廃止し、米ドル、ユーロ、ポンド、ランド(南アフリカ)などを組み合わせたマルチカレンシー制度の導入を決定しました。とはいっても通貨の絶対量が少ないことから、今回、中国の人民元と日本円などいくつかの通貨を法定通貨に加えることになったわけです。しかしながら、荒れ果てたジンバブエに投資をする企業は少なく、ダイヤモンドなど天然資源を輸出することぐらいしか外貨を稼ぐ手段がありません。しかもこうした鉱山利権は大統領一族など既得権益者が押さえており、市場にスムーズに紙幣が流通するわけではありません。結局、従来のように米ドルしか流通せず、その米ドルも不足気味というのが実情のようです。したがってジンバブエに行って日本円を提示しても、実際には使用できないかもしれません。


なんだか複雑な状況のジンバブエですが、今まで発行されたジンバブエドルは
一体ジンバブエドル換算で幾らぐらいになるのか、想像するだに恐ろしい話です。


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